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2023年度 生活経営学部会 オンライン・夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーをオンラインにより開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
公開講演会テーマの趣旨
貧困に関する研究は、社会政策や社会福祉学を中心に経済学、社会学領域にもまたがりながら展開され、2015年には貧困研究会が日本学術会議から日本学術会議協力学術研究団体として指定されるなど、学会活動も盛んである。他方、生活経営学領域においては、生活者が家庭内外の資源をマネジメントする主体であるとして、不安定雇用や貧困、社会的孤立などを背景とした生活困難に対する支援について、2013年「生活経営学におけるケイパビリティ・アプローチ」、2014年「総合的な生活理解と生活支援」、2015年「生活経営学の理論と方法による生活支援現場への貢献」等と、毎年のセミナーでも議論を重ねてきた。しかし、領域を横断しての学術交流にはさらなる可能性があるのではないだろうか。とくに、貧困が世帯を単位として測定されることで見えにくい「隠れた貧困」に着目してみると、ジェンダーや家族構成による様々な「貧困」のあらわれ方の違いが浮かび上がろう。そこで本企画では、生活経営学と様々な領域で蓄積されてきた貧困研究の対話の機会とし、それらをつうじて生活経営学のアプローチについても検討してみたい。
基調講演は、長年貧困研究の第一線を牽引してきた岡部卓氏(明治大学)に、貧困や生活困窮者支援の系譜と、その中で生活というものがいかに捉えられてきたのかをお話いただく。シンポジウムでは、貧困とジェンダーをテーマに精力的に研究を積まれた丸山里美氏(京都大学)に、世帯単位での把握で見落とされやすい貧困についてご報告いただく。大竹美登利氏(東京学芸大学名誉教授)には、生活経営学の理論と実践をベースとし、生活者自立支援事業家計改善支援の相談現場からのお話をしていただく。ご報告と議論をもとに、貧困や生活困窮に関して生活経営学がなしうる今後の貢献を検討したい。
【テーマ】 |
『隠れた貧困』の諸相と生活経営学への期待 |
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2023年8月24日(木) 9:30~17:00 |
【形 式】 |
オンラインセミナー(zoom) |
【開催校】 |
昭和女子大学 |
【参加申し込み方法】 |
8月20日 (日)17時締切 |
【スケジュール】 |
*当日のスケジュールは変わる可能性があります。 |
【参加費】 |
無料 |
【夏期セミナーに関する問い合わせ先】 |
夏期セミナー自由論題報告者の募集について
申込期限:2023年5月31日(水)
報告日時:2023年8月24日(木)9:40~11:10
報告時間:1件30分(報告20分、質疑10分)
申込先:生活経営学部会 企画担当 Email:seikei.summer.2023@gmail.com
A4サイズ紙に、(1)報告者名 (2)所属 (3)連絡先(住所・TEL・FAX・e-mail)(4) 題目(仮題でも可)(5)要旨(600字以内)を記載して、電子メールでお申し込みください。
応募者の中から常任委員会で採択を決め、後日連絡致します。
*応募資格:演者は会員とします。連名者については、非会員も可能です。その場合は、非会員1名につき3000円の登録料を徴収します。
2022年度 生活経営学部会 オンライン・夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーをオンラインにより開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
公開講演会テーマの趣旨
昨年度の夏期セミナーは、新型コロナウイルス感染拡大により深刻な影響を受けている女性の生活困難の実態に焦点を当て、女性、特に非正規雇用の女性の厳しい雇用状況、困窮するシングルマザー世帯の実態、介護スキルのシェアサービスの実践例を中心に、生活課題の抽出及び課題解決に向けた取組みについて検討を行った。現時点でもなお先行きが不透明なコロナ禍において、引き続きこれまでとは異なる生活様式や社会環境の変化に対する生活経営の再構築が求められており、これらの課題を継続して深める必要性が確認された。
生活経営は、生活の外部的条件(労働市場、商品市場、社会保障・社会福祉など)と内部的条件(家事労働、家族関係、生活価値観など)の関係性を明確化・整序化し、生活資源を主体的にマネジメントすることであるが、昨年度のセミナーは、主に生活の外部的条件による影響に着目するものであった。
そこで、2022年度の夏期セミナーでは、「生活の力点・生活価値観」「家事・育児」「在宅ワーク」等の変化を通して生活の内部的条件に注目する。基調講演は、筒井淳也氏(立命館大学)に、新型コロナウイルス感染拡大が家庭内領域にどのような影響をもたらしたのか、特に家庭外領域と家庭内領域の位置づけや影響の大きさに焦点を当ててお話いただく。シンポジウムでは、小玉祐一氏(明治安田総合研究所)に、外出自粛規制中の子育てに関する意識変化等のアンケート調査結果をもとにご報告いただく。森田美佐氏(高知大学)からは、コロナ禍を経験する中、改めてジェンダー平等やワークライフバランスの概念を吟味し、どのように行動につなげていくことができるのかを、生活経営の視点からお話しいただく。生活の枠組みにおける生活の内部的条件に焦点を当て、コロナ禍における生活経営の再構築について検討したい。
【テーマ】 |
コロナ禍を通して考える生活経営の再構築 |
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2022年8月26日(金) 9:30~17:00 |
【形 式】 |
Zoomによるオンラインセミナー |
【開催校】 |
日本女子大学 |
【参加申し込み方法】 |
8月16日 (火)締切 |
【スケジュール】 |
*当日のスケジュールは変わる可能性があります。 |
【参加費】 |
無料 |
【夏期セミナーに関する問い合わせ先】 |
夏期セミナー自由論題報告者の募集について
申込期限:2022年5月31日(火)
報告日時:2022年8月26日(金)9:35~11:05
報告時間 1件30分(報告20分、質疑10分)
申込先:生活経営学部会 事務局 Email:jshe-frm@jshe-frm.jp
A4サイズ紙に、(1)報告者名 (2)所属 (3)連絡先(住所・TEL・FAX・e-mail) (4)題目(仮題でも可)(5)要旨(600字以内)を記載して、電子メールでお申し込みください。
応募者の中から常任委員会で採択を決め、後日連絡致します。
*応募資格:演者は会員とします。連名者については、非会員も可能です。その場合は、非会員1名につき3,000円の登録料を徴収します。
2021年度 生活経営学部会 オンライン・夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーをオンラインにより開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
公開講演会テーマの趣旨
新型コロナウィルスの感染拡大により、日常のあらゆる場面で、これまでとは異なる生活様式を経験するようになっている。
生活経営とは、生活の外部的条件(労働市場、商品市場、社会保障や社会福祉など)と内部的条件(家庭内の労働や家族関係、生活価値観など)を整序化し、生活資源を主体的にマネジメントすることであるが、今、誰もが新型コロナウィルス拡大防止のために、生活の外部的条件の変容を余儀なくされ、その影響が生活の内部的条件に及んでいる。この状況下で、生活の外部的条件と内部的条件の関係性を明らかにし、主体的な生活資源のマネジメントのあり方を探ることは重要である。
本セミナーのテーマ決定については、部会員の皆様にオンラインアンケート調査を実施し、検討を行った。部会員の多くが、コロナ禍において深刻な影響をうけている女性の生活実態に関心を寄せていた。そこで、基調講演者には日本女子大学の周燕飛氏をお迎えし、女性の雇用を中心とした生活困難の実態と課題についてご講演いただく。シンポジウムでは、ウィメンズアイの石本めぐみ氏よりシングルマザー調査プロジェクトの結果をご報告いただき、fukucierの小林しのぶ氏からは生活資源マネジメントの実践例として福島県での介護スキルのシェアサービスの現状をお話しいただく。コロナ禍における生活課題の抽出、課題解決に向けた活動から主体的な生活経営の再構築とそのために必要な新たな取組を検討したい。
【テーマ】 |
社会環境の変化に対する生活経営の再構築 |
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2021年8月27日(金) 9:30~17:00 |
【形 式】 |
Zoomによるオンラインセミナー |
【開催校】 |
昭和女子大学 |
【参加申し込み方法】 |
8月16日 (月)締切 |
【スケジュール】 |
*当日のスケジュールは変わる可能性があります。 |
【参加費】 |
無料 |
【夏期セミナーに関する問い合わせ先】 |
夏期セミナー自由論題報告者の募集について
期日:2021年8月27日(金)9:35~11:05
報告時間 1件30分(報告20分、質疑10分)
申込期限:2021年5月31日(月)
申込先:生活経営学部会 事務局 Email:jshe-frm@jshe-frm.jp
A4サイズ紙に、(1)報告者名 (2)所属 (3)連絡先(住所・TEL・FAX・e-mail)(4) 題目(仮題でも可)(5)要旨(600字以内)を記載して、電子メールでお申し込みください。
応募者の中から常任委員会で採択を決め、後日連絡致します。
*応募資格:演者は会員とします。連名者については、非会員も可能です。その場合は、非会員1名につき3000円の登録料を徴収します。
2020年 生活経営学部会 オンライン・夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーをオンラインにより開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2020年8月27日(木)10:00~16:00 |
【形 式】 |
Zoomによるオンラインセミナー |
【開催校】 |
お茶の水女子大学 |
【参加申し込み方法】 |
7月31日(金)締切 |
【スケジュール】 |
*当日のスケジュールは変わる可能性があります。 |
【参加費】 |
無料 |
【夏期セミナーに関する問い合わせ先】 |
公開講演会テーマの趣旨
2018・19年度の夏期セミナーでは、「人生100年時代の生活経営」をテーマに、日本の各地域における主に高齢期のコミュニティ形成の実例に焦点を当てた。しかし、「持続可能な」コミュニティ形成という視点にたったときに、30代~40代にあたる世代が、これらのコミュニティに対して、あまりコミットしていない実態がうかがわれた。さらに、7040/8050問題と称される、老親に生活の依存をする中年期世代の存在が昨今、社会的課題としてクローズアップされている。この状況は、就職氷河期を体験したロスト・ジェネレーション世代の問題とも複雑に絡み合っている。また、昨今の「新型コロナウイルス」による影響から、ロスト・ジェネレーション世代にもこれまでの暮らし方を転換せざるをえない事態が進行している。
そこで、今年度の夏期セミナーではロスト・ジェネレーション世代が直面している社会経済的問題とコミュニティ形成・セーフティーネットの形成との関わりに焦点を当て、宮本みち子氏を基調講演者にお迎えする。宮本氏は、若年期のキャリア/家族形成の困難、社会的排除・貧困に関する研究をはじめ、近年では中年期における同様の研究について取り組まれている。また、内閣府子ども若者評価・点検委員会座長、社会保障審議会委員等を歴任され、国及び地方自治体の政策立案、全国の若者支援団体の活動に関与されている。
シンポジウムでは、宮本氏の基調講演を踏まえ、生活経営学部会50周年記念出版『持続可能な社会をつくる生活経営学』をもとに、これからの「持続可能なコミュニティ」形成の課題・展望について生活経営の視点から探究したい。
2019年 生活経営学部会夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーを開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2019年8月28日(水)・29日(木) |
【会 場】 |
東京家政学院大学 千代田三番町キャンパス |
【スケジュール】 |
第1日目/ 8月28日(水) |
第2日目/ 8月29日 (木) |
|
【テーマ】 |
第2日目/ 8月29日 (木) 13:00~16:30 シンポジウム |
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm@jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
2018年度のセミナーでは、生活の内部環境と社会環境との双方向の関係性を視野に入れつつ、生活経営の視点から長寿社会における地域コミュニティの新たな役割や機能に焦点をあてた。大規模コミュニティにおける社会実験プロジェクトの事例をはじめ、生活者の視点に立った国際的に注目される先駆的取り組みが紹介された。地域コミュニティの課題解決に向けた誰もが安心してくらし続けられるまちづくりは地域のニーズによって異なるという多様性が示唆され、継続してこれらの課題を深めることを期待する声も多かった。
そこで本年度は、昨年度のテーマを発展させ、「人生百年時代のコミュニティの創造」と題し、基調講演では、「100年コミュニティ」の実践を通し、子どもから高齢者まで、さまざまな価値観を持つ人たちが、世代や立場を超え、お互いの生活を尊重しながらともに支え合う、持続可能な「まちづくり」と「コミュニティネットワーク」のしくみをとりあげる。シンポジウムでは、各地域のコミュニティの実情に合わせた事例から、日常生活の多様なニーズに対しコミュニティそれぞれで取り組まれている活動を掘り下げ、地域の生活課題を自ら発見して自ら解決していく道筋を組み込んだ新たなコミュニティの可能性を追究する。
2018年 生活経営学部会夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーを開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2018年8月30日(木)・31日(金) |
【会 場】 |
昭和女子大学 |
【スケジュール】 |
第1日目 8月30日(木) |
第2日目 8月31日(金) <一般公開> |
|
【テーマ】 |
13:00~16:00 シンポジウム |
【費 用】 |
部会員,非部会員とも3,000円,学生1,000円(要旨集代を含む) |
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm@jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
日本は、現在、世界の長寿化の先頭を歩んでいる。暮らし方や働き方の見直しが求められる中で、地域コミュニティの新たな役割や機能にも関心が高まっている。
そこで2018年夏期セミナーは、長寿社会における地域コミュニティと生活経営をテーマとして、基調講演者に秋山弘子氏を迎え、「長寿社会に生きる」と題してご講演いただく。秋山氏は、ジェロントロジー( 高齢者や高齢社会全般にかかわる諸課題を研究対象とする学際的学問分野)の専門家として、東京大学「高齢社会総合研究機構」にて、超高齢社会に向けた大規模コニュニティにおける社会実験のプロジェクトを推進されている。
同プロジェクトでは、農業での生きがい就労や、コミュニティ食堂、住み慣れた地域で自分らしく老いることを可能にする地域づくりの活動など、地域コミュニティの課題解決と新たな可能性を追求する試みが行われている。
そして、午後のシンポジウムでは、コミュニティネットワーク協会近山恵子氏と会員を登壇者に、地域の高齢者の社会参加活動事例を共有しつつ、生活経営学の視点から長寿社会の生活設計のあり方を考えたい。
2017年 生活経営学部会夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーを開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【主 催】 |
生活経営学部会 |
【日 時】 |
2017年8月25日(金)・26日(土) |
【会 場】 |
昭和女子大学 |
【スケジュール】 |
第1日目 8月25日(金) |
第2日目 8月26日(土) <一般公開> |
|
【テーマ】 |
シェアリング・エコノミーと生活経営 |
【費 用】 |
25日・26日両日の参加費(要旨集代含む): |
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm@jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
生活の共同の新しい仕組みとして、「モノ」や「サービス」を交換・共有する経済活動である「シェアリング・エコノミー」が、近年注目されている。この経済活動の利点は、資産の有効活用、安価でのサービス利用、さらに環境への負荷の削減であるといわれている。そして、この活動は、ソーシャルメディアの特性である情報交換に基づく緩やかなコミュニティの機能を活用することができるとされている。インターネットで広がる消費の新しい仕組みを政府は新しい経済戦略として位置付けており、消費を重要な研究の柱の一つとする生活経営学においても、この動きをどのように受け止めるのかを検討する必要がある。
「シェアリング・エコノミー」の進行は、人々の消費スタイルを単独所有から共同利用へと変化させる。その場合、生活経営の生活組織の資源管理と、生活組織の内外の境界領域の調整といった機能は、新しい経済活動の進行によって新たな枠組みが求められる。さらに、他人同士が資産を共有するためのトラブルの発生など、新たな生活のリスクへの備えも求められる。
そこで、「シェアリング・エコノミー」の第一人者である伊藤宏一氏を基調講演者に迎え、この経済活動が生活にもたらす影響についての知見を共有したい。そのうえで、生活経営学会員のシンポジストによる「シェアリング・エコノミーと生活経営」をテーマに、家庭経済、持続可能性、コミュニティの視点から、これからの生活経営のあり方を展望したい。
皆様の積極的なご参加をお待ちしています。
2016年 生活経営学部会夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーを開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【テーマ】 |
生活経営学の理論と方法による生活支援現場への貢献 |
【日時】 |
2016年8月25日(木)・26日(金) |
【場所】 |
お茶の水女子大学 |
【スケジュール】 |
第1日目/ 8月25日(木) |
第2日目/8月26日(金)<一般公開> |
|
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm@jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
生活支援という概念・手法の研究が進み、各方面で「生活支援」を冠したサービスが提供されている。昨年のセミナーでは、「生活支援」サービスが制度的裏付けをもって展開されている社会福祉領域における生活支援の対象と方法を確認するとともに、韓国の「健康家庭基本法」制定後10年間の動向の紹介から、「健康家庭士」の資格と支援対象等についての理解を深めた。また、社会的排除論や時間貧困等の観点から生活経営学における生活支援の対象と方法を明らかにすることを試みた。
その中で改めて、生活経営学における生活支援の対象は、衣食住、生活時間、人間関係を含む労働のありかたなど包括的な生活の実態そのものであり、方法は一人ひとりが家庭内の機能と社会的な家庭外の機能の双方を視野に入れ、自律的に生活を営むことの支援であることが確認された。
いま、行政やNPO等の求めに応じて、あるいは主体的に、個々の研究者(個人・グループ)による生活支援の現場における積極的な貢献が展開されている。子育て家庭、障害児者家庭、自立困難な状態に置かれている若者、無縁社会で支援の手が行き届かない中高年者、介護や生活困窮の問題などの生活問題は深刻化しており、生命・生活・人生の各段階で生活経営学の更なる貢献が求められている。
このような問題意識に立ち、本セミナーでは生活経営学における生活支援の理論と方法をもって、部会としてのより具体的な社会貢献の方途を、全国の部会員の叡智を集め考えていきたい。
2015年 生活経営学部会夏期セミナーのご案内
生活経営学部会では、下記のとおり、夏期セミナーを開催いたします。是非、下記日程をご予定下さい。
多くの方のご参加をお待ちしております。
【日時】 |
2015年8月26日(水)・27日(木) |
【場所】 |
昭和女子大学(大学1号館7階7L32教室) |
【スケジュール】 |
第1日目 8月26日(水) |
第2日目 8月27日(木) <一般公開> |
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【テーマ】 |
生活経営学における生活支援の対象と方法を問う |
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm@jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
昨年度のセミナーでは、生活を総合的に捉え分析するというこれまでの生活経営学における学問的蓄積から一歩踏み出して、「生活支援職」という具体的な実践場面を想定し、その意義や実現可能性について議論した。また、多重債務や家族介護等の生活困難や生きづらさを抱える人への総合的な生活支援のありかたについて、実践事例をもとに検討した。
経済・社会環境の変化によって生活基盤は揺らぎ、貧困・格差、社会的孤立、社会的排除、虐待などの様々な生活困難が生じている。このような情勢の下で、総合的な生活支援を行う際に重要なことは、雇用・労働環境、社会保障、地域福祉といった生活の外部的条件へのはたらきかけだけではなく、家計、家事労働、家族内人間関係の調整などといった生活の内部的条件について、生活者自身が主体的に選択し整備していけるように力づけ、はたらきかけることである。
このような認識に到達した一方で、生活支援という概念あるいは手法が生活経営学独自のものではないという課題も提示された。社会福祉学や介護福祉学等でも生活支援という概念・手法が研究あるいは実践されている。そこで、今回のセミナーでは、他領域における生活支援の理論と方法の到達点を確認し、生活経営学における生活支援の独自性、理論と方法の深化をはかるとともに、他国での生活支援職の実践事例等から、生活経営学における生活支援の対象と方法のありかたを議論していきたい。
2014年夏期セミナー
【日時】 |
2014年8月27日(水)・28日(木) |
【場所】 |
東京家政学院大学 千代田三番町キャンパス |
【スケジュール】 |
第1日目 8月27日(水) |
第2日目 8月28日(木) |
|
【テーマ】 |
総合的な生活理解と生活支援 |
【参加費】 |
部会員、非部会員:3000円 |
【本件問い合わせ先】 |
生活経営学部会事務局 (e-mail : jshe-frm(アットマーク)jshe-frm.jp) |
公開講演会テーマの趣旨
不安定な雇用・就業、貧困、社会的孤立などの生活困難は社会的に解決の必要な問題と認識され、生活経営学部会の近年のセミナーにおいてもテーマの中に据えられてきた。また、生活の実態をとらえるため、部会員により実施された調査・分析や既存調査を用いた分析の結果も報告されている。昨年度のセミナーでは、改めて生活の実態のとらえ方をテーマに、生活の背景状況を含む生活実態の把握方法としてケイパビリティ・アプローチを取り上げた。生活に不可欠と考えられる機能のリストを参加者合意の下で完成させるまでには至らなかったが、検討する中で、理論と実際の生活をつなぐ領域において「生活」の理論化と理論化したことを実際の生活の場で活用できるようにする実践の必要性が改めて確認された。
今年のセミナーでは、生活支援職という具体的な実践場面を想定し、総合的な生活理解とは何か、それを踏まえた生活支援のあり方を検討したい。困難が生じた場合の解決の一方策として相談が利用されることがある。相談内容は生活の困難な状況を示し、困難な状況を取り除く助言や支援が行われる。相談内容によっては、対症療法的な解決ではなく生活の背景事情を含めた生活理解に基づく解決策の検討が必要となる。実際に相談者の生活を総合的にとらえつつ、支援している方々から話をうかがい、生活を取り巻く環境の複雑化・高度化、問題解決能力の低下等々生活問題の原因を探るとともに、「総合的な生活理解」とは何か、具体的にどのように可能かを考えるところから、問題状況への対応、問題を生じさせない生活支援のあり方について検討したい。
2013年夏期セミナー
【日時】 |
2013年8月27日(火)・28日(水) |
【場所】 |
日本女子大学目白キャンパス |
【スケジュール】 |
第1日目 8月27日(火) |
第2日目 8月28日(水) |
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【テーマ】 |
不安定な雇用・就業、拡大する貧困、社会的孤立など生活の困難状況は以前にも増して深刻化している。生活経営学では、様々な資源を活用し生活主体が望む生活をいかに実現できるかを追究し、これまでの部会セミナーにおいて、生活困難な状況を生じさせないため、あるいは現在困難を抱える人たちに必要とされる支援や政策の検討とともに、生活主体が生活経営力を高める必要性を確認し、方策を提起してきた。アマルティア・センによるケイパビリティ・アプローチでは、所有する金銭や財ではなく、達成しうる「機能」*により生活をとらえ、選択可能な「機能」の集合であるケイパビリティ**により個人や社会の状況を評価し、問題をとらえる。ケイパビリティの実現は「本人が価値をおく理由のある生を生きられること」であり、生活経営の目指すところと重なっている。 |
2013年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
不安定な雇用・就業、拡大する貧困、社会的孤立など生活の困難状況は以前にも増して深刻化している。生活経営学では、様々な資源を活用し生活主体が望む生活をいかに実現できるかを追究し、これまでの部会セミナーにおいて、生活困難な状況を生じさせないため、あるいは現在困難を抱える人たちに必要とされる支援や政策の検討とともに、生活主体が生活経営力を高める必要性を確認し、方策を提起してきた。アマルティア・センによるケイパビリティ・アプローチでは、所有する金銭や財ではなく、達成しうる「機能」*により生活をとらえ、選択可能な「機能」の集合であるケイパビリティ**により個人や社会の状況を評価し、問題をとらえる。ケイパビリティの実現は「本人が価値をおく理由のある生を生きられること」であり、生活経営の目指すところと重なっている。
今回のセミナーでは、生活の背景状況を含む生活実態把握の方法としてケイパビリティ・アプローチを取り上げ、具体的な把握方法を検討したい。コーリン・ウィリアムズらはイギリスで日常的に繰り返し行われると考えられる44の家事活動を取り上げ、個々人のケイパビリティの状況とその背景、社会的課題を捉えようとした。現在の日本において、生活を成り立たせている「機能」、具体的な生活行動・活動はどのように設定されうるだろうか。ケイパビリティ・アプローチではケイパビリティの構成要素とその実現状況から問題や必要な対策を考えることになるが、今回はまず、家事活動に限定せず生活を構成する「機能」について具体化するワークショップを行い、その内容とともに方法自体について討議を行いたい。
2日目の午後のワークショップは、セミナーご出席の皆様にご参加いただく予定です。皆様の積極的なご参加をお待ちしています。
* 「機能」:ある状態になったり(being)、何かをすること(doing)。「適切な栄養をとっている」のような基本的なものから「幸福である」のような複雑なものまで様々である。福祉(生活の質)の構成要素。
**ケイパビリティ:「様々なタイプの生活を送る」という個人の自由を反映した「機能」のベクトルの集合
2012年夏期セミナー
【日時】 |
2012年8月28日(火)・29日(水) |
【場所】 |
お茶の水女子大学 本館3階306教室(東京都文京区大塚2-1-1) |
【スケジュール】 |
第1日目/8月28日(火) |
第2日目/8月29日(水)公開シンポジウム |
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【テーマ】 |
生活保障の新しいデザインと市民参画‐持続可能な社会に向けた生活経営学からの提案‐ |
2012年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
昨年の東日本大震災の経験は、私たちに現代の生活様式の抜本的な見直しを迫るものでした。特に原発の安全神話が覆され、制御不可能なエネルギーへの依存についての見直しが始まり、エネルギー消費を抑制する生活様式への指向が一層強まってきています。経済発展を至上の価値とする社会の下での過剰生産、過剰消費という循環はもはや人々の望む方向ではなく、今日目指される社会は、環境と調和しながら長期にわたって持続できる社会です。
そうした社会において、経済的側面においては、限られた資源と財源を、いかに公平・公正に、そしてこぼれ落ちる人がいないように効果的に配分するのか、さらには貨幣に還元できない地域の相互支援とネットワークをいかに創造するのかが課題でしょう。今日の生活資源消費の不均衡・不平等、さらに、格差や貧困、社会的排除や人々の孤立といった問題は、社会的に解決すべき喫緊の課題となっています。 今回のセミナーでは、公平・公正な分配、社会的包摂などを実現するための生活保障のあり方を学び、さらに、その実現に不可欠な市民参加型生活支援活動のあり方を実践から学び、市民参画による持続可能な社会づくりに向けた生活保障の新たなデザインを包括的・総合的に検討したいと思います。
2010年夏期セミナー
【日時・場所】 |
8月25日(水)(午後)横浜国立大学 大学会館 4F会館ホ-ル |
【スケジュール】 |
8月25日(水)第1日目 |
8月26日(木)第2日目 |
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【テーマ】 |
生活をつなげる 生活がつながる-生活者社会への扉を開く- |
2010年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
生活が不安定な若者やニート・フリーターへの就労支援、一人暮らし高齢者の生活維持のためのケア、外国人へのサポート等々、現代社会においては従来型の生活支援の方法では対応できない生活課題が急増している。これらの課題への対応は、生命を尊重し、トータルな生活に対する理解と深い配慮のもとで生活を回復し蘇らせることによってはじめて可能となる。
このような社会的ニーズの増大は、公共的領域に対する生活経営の適用の必要性を喚起している。すなわち、個人や家族を超えたより社会的次元で課題に取り組み、もともと生活が大事にしてきたものを再認識し、それを公共的領域に広げて新たな公共性をつくることに力を発揮する生活経営力が求められている。そこでは、近代主義によって細分化されてきたもの(政策)が融合し、市民・NPO・行政それぞれの強みを活かした協働、新しい生活ガバナンスによるつながりの再構築が行われるはずである。
今回のセミナーでは、横浜市のインナーシティを事例として取り上げ、一定の空間的広がり、社会関係をもつ場において、行政、市民、NPO等が生活困難を乗り越えて生活を回復させるためにどのように動いているのか、分断された生活をつなぐために、どのような政策が展開されたのか、協働のためのしくみのダイナミズムがいかにつくられ、協働ができない部分はどこか等についてトータルに把握する。そこから、生活者の価値を生活の領域からひろげて公共的領域にも浸透させ、生活の自律性や安定性を高める新しい生活経営を提案する。
2009年夏期セミナー
【日時】 |
2009年8月25日(火)〔午後〕・26日(水)〔終日〕 |
【場所】 |
東京家政学院大学 千代田三番町キャンパス (〒102-8341 東京都千代田区三番町22番地) |
【スケジュール】 |
8月25日(火) |
8月26日(水) |
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【テーマ】 |
雇用不安と所得低下のなかの生活基盤の形成 |
2009年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
1980年代に確立した生活モデルは、世帯主の安定した雇用と所得上昇の見込み、社会保障制度への信頼を前提条件としていた。そこでは「よりよい」生活の実現を信じ、長期生活設計を立て、計画的に生活するライフスタイルが広く普及した。 しかし、今日では、ドラスティックな経済社会変動と経済不況のなかで、いわゆる「中流層」においても、一定の生活水準を維持することが困難となり、持ち家の取得、子どもの教育、資産形成、老後の準備など、将来に対しての不安が広がっている。「中流層」としての生活モデルを満たせない世帯が増加していると同時に、年収200万円に満たない貧困世帯も増加している。 本セミナーでは、今日の経済変動の中で、どのような家庭で従来の生活モデルが崩れつつあるのかを問題とする。その際とくに、生計を維持することと子どもの教育との狭間で葛藤する子育て期の家庭に着目する。このライフステージにある家庭は、稼ぎ手である親の雇用不安・長時間労働、所得の低迷のなかでの教育費の上昇や負債の増加など、多くの生活課題を抱えている。そうした現実に焦点を当て、子育て期の親世代が直面している生活困難の実態を総合的に分析し、新しく形成すべき生活基盤のあり様を検討し、そのプロセスを探る。
2008年夏期セミナー
【日時】 |
2008年8月20日(水)・21日(木) |
【場所】 |
日本女子大学 百年館低層棟505教室・504会議室 |
【スケジュール】 |
2008年8月20日(水) |
2008年8月21日(木) |
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【テーマ】 |
混迷する暮らしと生活経営の新しい戦略 ―「生活の社会化」を問い直す― |
2008年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
生活経営学部会では、近年の社会変化とそれによって生じている生活課題を「社会的排除」「格差社会」というキーワードのもとに把握し、現代の生活経営の課題を検討してきた。グローバル化する社会、経済・雇用情勢の悪化等は相互に絡み合いながら生活の様々な局面に影響を及ぼし、その結果、社会的に排除される人は増加しており、社会的に包摂していく有効な道筋を模索する状態が続いている。経済・雇用・福祉・結婚と家族など、生活を秩序づけてきた社会構造が大きく変化するなかで、これまでの社会構造を前提とした生活の枠組み・社会保障・福祉の仕組みはもはや機能しえないことは明らかになっている。 このように生活を覆う複合的な困難性が人々の暮らしを混迷させている今日、この局面を脱し、新しい時代に向き合うには、これまでの延長線上にはない新しいビジョンのもとに、生活経営という立場でも新たな戦略を探る必要がある。これまでの社会的な制度・仕組みが基本枠組みとして想定してきたような「資源のある人が資源の困窮している人を助ける」という一方向の関係性では、社会的包摂アプローチは有効に機能し得ない。そこで、これまでの生活経営学が蓄積してきた「生活の社会化」論をふまえて、「多様な関係性のなかで」「限られた資源を活用しつつ」「足りないものを補い合い」「生活行為が自分のためだけでなく社会資源を形成し生活環境を豊かにする」ことによってつくられる生活システムの可能性に着目してみたい。今回のセミナーでは、まず基調講演で、これまで生活経営学が積み重ねてきた「生活の社会化」論の蓄積と課題を整理し、次に、生活を営む主体の自主性が尊重されながら、しかも、その営み自体が生活を取り巻く包括的な基盤をつくり社会資源の形成に寄与するような地域の先進事例を、その中心的な実践者から紹介していただき、さらに会員が、生活経営の仕組みやその先進性という視点からその事例を読み解き、新たな生活経営の戦略を提言する。
2007年夏期セミナー
【日時】 |
2007年8月21日(火) |
【場所】 |
お茶の水女子大学 大学本館306 (東京都文京区大塚2-1-1) |
【スケジュール】 |
2007年8月21日(火) |
2007年8月22日(水) |
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【テーマ】 |
格差社会の生活経営 -崩れる勤労者世帯の「標準モデル」- |
2007年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
景気回復による企業業績の好転にもかかわらず、その恩恵は少数の人々にとどまり、社会が多くの低所得層と一部の富裕層に分かれる「格差社会」の到来は、すでに自明のものとして捉えられつつある。
2005年、2006年夏期セミナーでは「社会的排除」をキーワードに、諸階層や地域の生活困難と経済的排除について議論を深め、そのなかで「社会的排除」の実相は今日的な貧困に他ならないことを明らかにしてきた。
ワーキング・プアに象徴される勤労者層の貧困の広がりは、雇用の非正規化や正規・非正規を問わない賃金水準の下落と相まって、従来の正規就業によってすら生活保護水準さえも保障されない社会構造を生み出している。すなわち、世帯主の就業と企業福祉に依存して家計を支える高度成長期型の勤労者世帯の「標準モデル」は、今や、大きく変容しつつある。
この結果は、夫に加え妻のみならず高校生・大学生の娘・息子までが就業する多就業の常態化、低い時給をカバーする長時間労働の蔓延、シングルマザーに代表されるダブル・ジョバー、トリプル・ジョバーの増大など、生活の維持に迫られて、従来の労働と生活の様式が転換を余儀なくされている。
2007年夏期セミナーでは、「格差社会」における勤労者世帯の生活実態に着目し、そこに現れた貧困化の実相を、家計・所得・消費、生活時間・就業時間、家族関係・地縁関係の崩壊など多面的な視角から明らかにする。これらの分析のうえに、生活経営学の視点から、生活経営資源の過度の偏在を是正する格差縮小策と、勤労者世帯における低所得・貧困層の生活を保障する包括的な政策体系をいかに構築すべきかを提案したい。
2006年夏期セミナー
【日時】 |
2006年8月22日(火) |
【場所】 |
東京家政学院大学 三番町キャンパス(東京都千代田区三番町22番地) |
【スケジュール】 |
9:30~10:20 総会 |
【テーマ】 |
現代日本の地域にみる「社会的排除」―生活経営からの「社会的包摂」政策へのアプローチ― |
2006年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
2006年は「貧困撲滅のための国連の10年」の最終年である。1990年代以降のグローバル化の進展と不況の長期化、さらに政府による新自由主義的な「構造改革」路線が強行されるなかで、日本でも「社会的排除」の現象が確認されている。2005年夏期セミナーでは、近年、貧困の包括的な概念として注目される「社会的排除」を取り上げ、日本における社会的排除の概念およびその現象の一端に迫ることができた。
社会・経済のグローバリゼーションがもたらした「二極化社会」を背景とする「社会的排除」の現象は、長期失業、仕事の不安定、低所得などによる経済的貧困にとどまらず、劣悪な住居、心身の疾病、ホームレス、家族やコミュニティの解体、環境的退廃、低い教育水準・低技術、政治的権利の欠落、社会的文化的諸活動への基本的権利の剥奪など、諸問題の複合としてとらえられている。
これらの「社会的排除」の現象は日本の各地域にも多様な形で生じている。
そこで、今回のセミナーでは、現代日本の地域に焦点を当て、雇用・労働、所得・家計、福祉・教育の諸問題に関して、生活経営の視点から「社会的排除」の実情を把握するとともに、その対概念である「社会的包摂」政策へのアプローチも試みる。
2005年夏期セミナー
【日時】 |
2005年8月23日(火)~24日(水) |
【場所】 |
日本女子大学目白キャンパス |
【スケジュール】 |
8月23日 |
8月24日 |
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【テーマ】 |
「社会的排除」と生活経営の課題 |
2005年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
国連は,1996年の「貧困撲滅のための国際年」を引き継ぐ形で,「貧困撲滅のための国連の10年」(1997年から2006年)に取り組んでいる。「貧困の撲滅は人類に課せられた倫理的,社会的,経済的義務である」をテーマとしている。国連の掲げる主たる目標は絶対的貧困の撲滅ではあるが,人権の擁護等その理念はグローバルなものである。
1993年に欧州委員会から公表された「ヨーロッパ社会政策グリーンペーパー:EUの選択」によれば,貧困問題は,社会的排除という構造的な問題として注目されている。「単に社会の上層と下層の不均等にあるのではなく,社会の中にいるべき場所のある者と社会からのけものにされてしまった者との間にある」問題としてとらえ,その過程を重視する。「単なる不平等ではなく,分断された社会という危険を示唆」していると,広い概念でとらえている。
日本でも2000年の「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会報告書」(厚生省社会・援護局)のなかで,社会的排除という言葉を使っているが,心身の障害・不安や社会的孤立や孤独といった問題と重複・複合化してとらえている。
社会的排除は,社会生活を営むうえで不可欠な所得,労働,教育,住宅,医療,サービス等への機会や役割を奪い,貧富の差をますます拡大している。
そこで,2005年度夏期セミナーでは,日本の今日的な貧困の問題として社会的排除を取り上げることにする。まず,日本における社会的排除の概念を明らかにする。そのうえで社会的排除の実態を,ニート,ホームレスなどの現象面からとらえるとともに,生活経営における課題の検討を行いたい。
「貧困撲滅のための国連の10年」の最終年である2006年には,それを踏まえた解決策の検討を行う予定である。
国際的な動向を視野に入れて議論を深めたい。部会員の積極的な参加を期待する。
2004年夏期セミナー
【日時】 |
2004年8月08日(日)~10日(火) |
【場所】 |
国立代々木オリンピック記念青少年総合センター |
【スケジュール】 |
8月8日(日) |
8月9日(月) |
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8月10日(火) |
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【テーマ】 |
多様化社会の生活の組織化と生活支援-家族と社会を統合する新しい世代間関係 |
2004年夏期セミナー公開講演会テーマの趣旨
経済、雇用、福祉、結婚と家族など、生活を秩序づけてきた社会構造が大きく変化する中で、生活経営の新たな方向を探る必要が高まっている。従来、人々を規定してきた年齢、性別、地域、職業などによるライフスタイルの相違が消滅したわけではないが、近年の生活経営の目標と方法の著しい多様化は、社会にとっても個人にとっても、生活の向上と生活の質についての尺度と評価を困難にしている。
一般的にはエイジフリーやジェンダーの縛りからの解放が志向され、地域や職業が生活の在り方を規定する力が薄れつつあるなかで、地域社会で子ども、若者、高齢者はそれぞれ孤立し、生活の自己責任が強調され、生活者の不安と困惑は高まっている。
これらの問題を克服し、新しい生活の安定と生活者の生活力の増強のために、世代間交流を軸とする新たな生活支援の組織作りが求められている。我が国でも、孤立し、断絶した世代間を、意識的に交流させ、生活場面で支援し合える仕組みを作る取り組みが始まっている。欧米先進国では1980年代から地域福祉の仕組みづくりの中で、新しい個人と社会の生活システムの形成が試行されてきている。一方、アジアなどでの発展途上国では、従来からの地域共同体を土台にし、かつ時代に合わせてコミュニティーワークが広がっている。
新しい生活の組織化のなかでも、今回は特に世代間交流に焦点を当て、それぞれのレベルの世代間交流がもたらす生活支援体制の評価点と問題点を明らかにし、21世紀の新しい世代間交流のあり方、及び生活支援の仕組みづくりを追求するのが、本シンポジウムの課題である。
本シンポジウムでは、単に報告および討論に留まらず、世代間交流を行っている施設を3ケ所ほど見学することを取り入れ、理念や分析と実態を会わせたところから、新たな課題を追求する。
2002年夏期セミナー
【日時】 |
2002年8月27日(火)~28日(水) |
【場所】 |
日本女子大学 |
【テーマ】 |
30代、40代の生活経営 -新しい共同をデザインする世代の可能性 |
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